医療コラム

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当直の楽しさと緊張

病院では日中は各科の医師、スタッフが各々の診療に当たっていますが、夜間になると当直医師、スタッフにより救急対応を行います。夜間はスタッフの人数に限りがあるため、初期対応は大まかに「外科」「内科」と分類されて対応することや、病院の規模によっては「全科(外科も内科もということ)」の初期対応に当たることもあります。

 

我々は外科の症例を担当し、小さな傷の縫合から急性胆嚢炎などの炎症疾患、さらには腸管穿孔など、軽傷から重症まで幅広く対応します。保存的加療(手術は行わず、抗生剤などで加療すること)か緊急手術が必要かという判断が求められることもあります。そのような時、患者さんにとって最良の選択はどちらか迷うこともありますが、選択した治療方針で患者さんが元気になって退院する姿を見た時にはやはり我々も幸せな気持ちにさせてもらっています。

 

しかし、同じような「外科」の疾患でも、骨折や血管病変、脳出血などの疾患では各々の専門領域の医師へご相談させていただきます。反対に、我々にご相談していただくこともあり、一人の患者さんの加療のためには診療科の枠を超えた関係の必要性を感じます。

 

病気にはさまざまなものがあり、一つの診療科だけでは対応できないこともあります。いろいろな診療科が協力して加療する姿はチーム医療の一つの姿なのだと感じています。特に当直中にはひしひしと感じること多く、この度は当直の一幕をお伝えさせていただきました。

 

卒後7年目 外科専門医 酒井豊吾