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中心静脈ポートについて

中心静脈ポート(CVポート)とは

中心静脈ポート(CVポート)は一般的に抗がん剤の注射や在宅医療での点滴に使われます。
当科でよく使う抗がん剤投与を中心にお話しします。

CVポートはペットボトルの蓋サイズのポート部に点滴が流れるチューブが接続されています。
1時間程度の外来手術で血管を針で刺して、
チューブの先端が中心静脈と呼ばれる心臓の近くの太い血管に来るように置き、
ポート部は鎖骨周囲の皮下に留置します。

抗がん剤や点滴を行う場合には皮下のポート部に針を刺して、
点滴を注入するとチューブの先端から点滴が出てくるので、
安全に投与することが可能です。
処置のあと1週間程度は入浴等に注意が必要ですが、
その後は普通に入浴できますし、日常生活への制限もありません。

「抗がん剤を始めたころは、点滴できていたのに、最近なかなか点滴の針が入らなくなった。」
と言われることがあります。

これは、抗がん剤は普通の点滴に比べると血管への刺激が強い薬が多いため、
手足の血管に繰り返し点滴すると、
血管が徐々に傷んできて刺すことが難しくなることが原因です。
1回の抗がん剤のために何度も針を刺されることになり、
嫌な気持ちになられると思います。

手術と言われると怖いという気持ちから敬遠される患者さんも多いですが、
手足の血管での抗がん剤が難しくなった患者さんにCVポートを留置すると
「もっと早くやればよかった。おもったほど痛くなかった。」
との声を多くいただきます。

抗がん剤・点滴を刺すときに困っている方や、
痛みで不快な思いをされている方は担当医に相談いただければ幸いです。